日本圧着端子製造株式会社本社(大阪市中央区道修町3丁目)

木製ルーバーをビルに設置する建築が道修町にあるということで、見に行ってきた。

日本圧着端子製造株式会社本社ビル(JSTビル)である。

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ビルの周囲を木製ルーバーで囲う意匠で大変印象的である。

2014年度グッドデザイン賞受賞もしている。 www.g-mark.org

2013年に建ったということなので、現在で約5年くらいであろうか。

木製ルーバーといっても、かなり厚みのある部材である。

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この写真は1階の下の部分である。スケールを持っていなかったので正確に測っていないが、20cm平方くらいだった思う。しっかりとボルト止めがしてある。木材の奥には黒いスチールの板があり、この板によって木製ルーバーをしっかり止めることが可能になっている。

木目がそのまま見えているのは、ガラス塗料を塗っているためである。ステインやキシラデコールのような着色をせずに木目をそのまま見せるときには非常に良い手段である。

ガラス塗料について
ガラス塗料 - 高槻市新文化施設建設の改善を求める会

しかし、しょせんは木材である。経年変化が見られた。 雨風に晒されるということで木は劣化する。 また、自然に放置していても、木材は乾燥などによって「たわむ」。その結果、クラックも入りやすいという部材である。

このように雨風を受ける部分に木材を使う場合、金属やセラミック、樹脂のような使い勝手さはない。 実際に、JSTビルでも木製ルーバー部分にクラックが確認できた。

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木材を使っている以上仕方ないが、ボルトの箇所にクラックが入ると落下の危険性があるので、メンテナンスの際にクラックの確認と、ガラス塗料の上塗りが必須になってくるだろう。

気になったのは木製ルーバーの痛みである。 建った当初は無垢材のような綺麗な仕上がりとなっていたが、現在はかなり変色してしまっている。

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壁面を写すと、雨風によって変色しているのが確認できる。

JSTビルは建って5年程度である。 建築業界では、このような変色をポジティブにとらえる向きもあるようであるが、個人的には汚く汚れているように見えた。 もう少し、木製ルーバーの痛みが進むと、木造の廃屋ののように見えるかもしれない。

メンテナンスも限界がある。見た目を綺麗にするのであれば、木製ルーバーをすべて取り換えることになるだろう。建って5年程度なので木の風化の味わいのようなものが感じ取られるのでよいものの、この先、5年、10年と経つと、何か手を入れることになるだろう。

このビルを木造で建てる場合の構造材と同じ程度の木材がルーバーに使われているので、工事もかなり高価になるだろうことも、他人事ながら心配である。

あと気になったのはこの近辺は防火地区だと思われるので、木製ルーバーを周りに付けてどのように申請を通したかがである。

高槻市建築審査会の規則

高槻市建築審査会条例

昭和46年3月31日

条例第19号

(趣旨)

第1条 この条例は、建築基準法(昭和25年法律第201号。以下「法」という。)第83条の規定に基づき、高槻市建築審査会(以下「審査会」という。)の組織、議事、委員の任期その他審査会に関して必要な事項を定めるものとする。

(平28条例10・一部改正)

(組織)

第2条 審査会は、委員7人をもって組織する。

(平28条例10・一部改正)

(委員の任期)

第3条 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

2 委員は、再任されることができる。

3 委員は、任期が満了した場合においては、後任の委員が任命されるまでその職務を行うものとする。

(平28条例10・追加)

(招集)

第4条 審査会は、次の各号のいずれかに該当する場合において、会長が招集する。

(1) 法の規定により同意を求められたとき。

(2) 法の規定により審査請求があったとき。

(3) 市長の諮問があったとき。

(4) 委員の半数以上から招集の請求があったとき。

(5) その他会長が必要と認めたとき。

(平28条例10・旧第3条繰下・一部改正)

(会議)

第5条 会長は、会議の議長となる。

2 審査会は、委員の半数以上が出席しなければ、会議を開くことができない。

3 審査会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。

(平28条例10・旧第4条繰下)

(関係者の出席)

第6条 審査会は、必要があると認めるときは、関係者の出席を求め、その意見又は説明を聴くことができる。

(平28条例10・旧第5条繰下・一部改正)

(委任)

第7条 この条例に定めるもののほか、審査会について必要な事項は、市長が定める。

(平28条例10・旧第6条繰下・一部改正)

附 則

この条例は、昭和46年4月1日から施行する。

附 則(平成28年3月29日条例第10号)

この条例は、平成28年4月1日から施行する。

高槻市建築審査会条例

新文化施設建設の増額

2018年3月15日(木)の 文教市民委員会。新文化施設建設の増額について下記のように答弁している。

○(宮田委員) 市民会館の建てかえについては、予定どおり順調に進んでいるとお聞きをしております。本市を代表する、このビッグプロジェクトの一つでありますから、今後も引き続き、部局横断的な連携のもとで着実に進めていっていただきたいと思います。

 その中で1点だけお伺いをしたいと思います。基本設計が終了し、実施設計に入っている段階であるとお聞きをしておりますけれども、現段階での概算の建設費について、お示しいただきたいと思います。

○(須増文化スポーツ振興課長) 新文化施設の概算の建設費についてですが、外溝を除き、地下駐車場を含んだもので、現在のところ約130億円を見込んでいるところでございます。  以上でございます。

○(宮田委員) 今この概算の建設費が約130億円ということなんですけれども、建替基本計画の中では、当初、90億円ぐらいの数字だったと思いますけれども、それが130億円までふえた要因は何かあるのでしょうか、お聞きしたいと思います。

○(須増文化スポーツ振興課長) 概算建設費の上昇につきましては、平成27年度に策定された城跡公園再整備基本計画の中で、駐車場は中央エリアの地下に設置することとされたことから、地下駐車場が加わったことのほか、近年の建築単価の高騰を反映したことによるものでございます。

 なお、現在の概算建築費をもとに算出した建築単価につきましては、近年、建設されている他の自治体の文化施設と比較しても高いものではないと考えております。

 以上でございます。

公募情報

過去の公募情報があったのでメモ。

新文化施設設計業務の公募型プロポは12月8日に公告/老朽化する現市民会館を建て替え/高槻市 2015.11.30

大阪府高槻市は30日、「高槻市新文化施設設計業務」の設計者を決める公募型プロポーザルを12月8日に市のホームページで公告すると公表した。2月に策定した「高槻市立市民会館建替基本計画」によると、新市民会館の想定規模は延べ1万2000平方㍍で、1500席程度の大ホールや、200席から250席の小ホールなどを収容する。建設費は概算で約90億円を見込む。

高槻市立市民会館建替に関する設計者選定及び管理運営方針策定支援業務」は空間創造研究所(東京都渋谷区南平台町2-6)が担当している。同社は14年度には「高槻市立市民会館建替基本計画策定支援業務」も受託している。

概算建設費の約90億円の内訳は、本体工事費が84億円、備品などが6億円。2015年度中に基本・実施設計者を決め、16、17、18年度の3カ年で設計を終える。19、20年度の2カ年で建設し、21年度の開館を予定している。

新市民会館は約6000平方㍍の大ホール、約2100平方㍍の創造・交流部門、約1700平方㍍の小ホール、約800平方㍍の共有部門、約1400平方㍍の管理部門で構成する。共有部門はエントランスロビーやカフェ、情報コーナーなどが入る。新施設の整備に合わせて城跡公園の再整備を進め、公園と一体感のある施設づくりを目指す。

建設地は高槻市野見町の城跡公園区域内。基本的には現市民会館の敷地約8900平方㍍に建設する。基本構想策定業務を10年度に石本建築事務所に委託していた。

新文化施設設計業務の公募型プロポは12月8日に公告/老朽化する現市民会館を建て替え/高槻市 | 建設ニュース

文教市民委員会記録における新文化施設(2017年12月6日)

高槻市の文教市民委員会(12月 6日)で新文化施設についての発言が記録されている。
「不明門の石垣基礎に関する遺構を保存する」ために建築場所が移動したとのことである。

もう1つ、補正予算説明書の10ページの文化振興費の工事請負費で、市民会館の建てかえ事業なんですけれども、今年度、当初で2億8,200万円が工事費用として出ておりました。その際に、土壌汚染対策工事についても触れられておりましたけれども、今回の補正では、この2億8,200万円が不用額になったと。その理由としては、埋蔵文化財調査の結果を踏まえて、この市民会館の設計を変更したということで、この土壌汚染対策区域が縮小したということが理由のようですけれども、この埋蔵文化財調査の結果についてお聞きしたいのと、どのように設計変更したのか、まずお聞きしたいと思います。

○(中谷文化スポーツ振興課副主幹) 設計変更等についてですが、埋蔵文化財調査で新しく  発見された不明門の石垣基礎に関する遺構を保存する必要が生じたこと。二の丸の北側と東側の堀を当時とほぼ同じ位置に再現することのほか、建物内部の配置について効率化を図ったことなどにより建物の位置が移動したものです。 以上です。

○(髙木委員) 前もお聞きしたのですけれども、ここの土壌汚染は、恐らく自然由来であるというヒ素が検出されておりまして、土壌汚染対策法6条1項に基づいて、健康被害の生ずるおそれがある要措置区域に指定がされております。ここでは、どういった健康被害が想定されているのかお聞きしたいのですけれども、例えば地下水の飲用利用などがあって周辺の住民の皆さんに影響があるということなのかどうか、そういったところをお聞きしたいと思います。

 それと、指定区域の指定は溶出基準というものを超過した場合に要措置区域に指定されるということで、さらにその対策をどう行うかというときに、第2溶出基準というものの基準を超えているかどうかというのが出てくるのですけれども、第2溶出基準を超過している場合は、その対策工事の方法が限定されてくるというようなこともあるのですけれども、ここの第2溶出基準を超過しているのかどうかというところもあわせてお聞きします。

○(中谷文化スポーツ振興課副主幹) 汚染状況等に関してですが、当該地につきましては、汚染地点からおおむね半径250メートル以内に飲用井戸があることをもって土壌汚染対策法に基づき要措置区域に指定されました。

 当該飲用井戸の水質につきましては、所有者において適正に管理されており、問題はないものと考えております。

 また、ヒ素の溶出量基準は1リットル当たり0.01ミリグラム、第2溶出量基準は1リットル当たり0.3ミリグラムですが、今回調査によって検出された数値は最も高い地点で1リットル当たり0.02ミリグラムでした。
 以上です。

www.kensakusystem.jp

移動の話も気になるが、住民としては、この近辺の土壌にヒ素が含まれているのが気になった。

高槻市の配る文書には担当者名と日時が入っていない

高槻市と話し合いをしたり、高槻市の開催する説明会に参加して資料をもらうが、担当者名と日時が入っていないのである。

例えば、2018年4月20日に受け取った書類は以下のように本文からいきなり始まる。

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2018年7月4日に行われた公聴会の資料は以下のように始まる。

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時にはWordファイルで文章が送られてくる時もある。

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Wordだと内容が改変できるので、通常はPDFで送るものだ。 ついでながら、質問を黒字、回答を赤字にするフォーマットは独特である。 おそらく担当者が見やすいように工夫をしてくれたのだと思うが、行政の文章としては違和感がある。

一番正式な文章だと、役所の配る文章には以下のような四角で囲った「担当課・担当者・日時・連絡先」の記述欄がある。

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堺市の例

もちろんこの様式を求めているわけではないが、「担当課・担当者・日時・連絡先」を書類に書くのは社会におけるルールなのではないかと思う。

そんなことは高槻市の職員もおそらく知っていて、わざと無記名で書類を送ってきているのではないかと思う。 もし、その書類が原因で何かが起こった時に、「足がつかないように」しているのだろう。 怪文書のようなものである。

無記名の書類はやめてほしいと2年前から要望しているが、一向に改善しない。

実行ファイルがメール添付で送られてくる

市役所から2018年8月9日に送られてきたメールに実行ファイルが添付されてあった。

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Windowsに搭載されているDefenderでウィルスの感知はしなかったが、実行ファイルをメール添付で送付するのは非常識にもほどがある。

kit.happyexcelproject.com

Gmailでは実行ファイルはブロックされている。

support.google.com

他の環境から送られてきた実行ファイルの確認は仮想環境の中でしなければ難しい。

送付されてきたファイルの中身は、市役所の説明では、「高槻市南局の過去5年(2009年4月~2014年3月)の風のデータ」だそうだ。多くの場合、csvファイル(.csv)かエクセルファイル(.xls)で送るものである。わざわざ実行ファイルで送付する必要が感じられない。

この点について、市役所に確認したところ、CD-Rに焼けばいいのではないか、CD-Rに焼いて持ってくると言っていたので、もうどうしようもないレベルである。